第二外国語としての「言葉の臨界期」

ご存じの通り、新年度から小学校の英語教育が大きく変わります。
小学3・4年生から、外国語活動がスタート。
小学5・6年生では、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を使った「教科」としての言語活動が始まります。教科ですので、英語も他の教科と同様に成績が通知表に記載されます。

私は、
今回の英語教育の低年齢化に向けた改革に賛成です。
理由は、

言葉の習得には「臨界期」があるからです。
臨界期とは、
人間の脳には、その能力を学習できる適切な時期があり、その時期を過ぎてしまうと学習の成立が難しくなるということです。
この代表例に「絶対音感」があります。
ご存知の通り、絶対音感を持つためには、0~4歳までに必要な訓練を受けなければなりません。

それと同様に、
言葉の習得にも「臨界期」があります。
第二外国語(英語)でネイティブな発音を身につけるには、音を聴き分ける耳を持たなければなりません。この耳を作る時期が「思春期」までと言われいます。
そのため、
低学年からの英語学習は、音を聴き分ける耳をつくるにはとても良い時期なんですね。

今振りかえって見ると、

「言葉の臨界期」に迫ろうとする中学生から英語を始めた私達親世代からすると、今の小学生の英語教育は本当に羨ましい限りです。

しかしながら、嬉しいことばかりでもありません。

初めて英語に取り組むお子さんにとっては、教科書はびっくりするほど難しく、内容について行けないのではとの危惧もあります。

写真は、

小学5年生の英語の教科書に準拠したワークの一例です。

既に、中2の不定詞が教科書に取り込まれていたことに驚きを隠せません。

こちらは、小学6年生のワークです。

小学校の英語授業は、文法の学習はありませんが、「聞く」「話す」「読む」「書く」学習があります。

塾でも、この4技能をワークを使いながら学習をします。

 

これまで本格的な英語学習がなかった分、小学生には教科書の内容が難しいのではと感じました。

親心として、

算数や国語で苦労しているのに、英語も嫌いになってほしくないと願わずにはいられません。

 

4月から、

小学校の英語学習が本格的にスタートします。

英語への興味と関心を広げ、世界で活躍する一歩として踏み出してもらえたら嬉しいですね。