小学4・5年生は、学力格差が広がる学年です。

 

 

今日で、長かった夏期講座も終了です。

子どもたちは、この夏たくさんの勉強をしてくれました。

やりきったことへの自信は、2学期以降の勉強で必ず実を結ぶことでしょう。

本当によく頑張りました。

 

 

塾では、入塾前に保護者面談を行ないますが、
その中で
「学年が上がるにつれ、子どもの勉強が見てあげられなくて・・・」と相談があります。
親でさえ教えられるレベルを超えているのに、ましてや小学4・5年生のお子さんが勉強が分からなくなるのも無理はありません。

では、なぜ難しく感じるのでしょうか?
それは、これまでは形があり目に見える『具体』を扱った問題から、より漠然とした『抽象』へと内容が変化しているからです。

例えば、

次の問題はいかがでしょうか。

「256ページの本を昨日全体の25%読み、今日残りの3分の1を読みました。まだ、読んでいないページは何ページありますか」
 
5年で学習する「割合」ですね。

なかなか難しく、親であっても悩みどころではないでしょうか。

計算式は、

256×(1ー0.25)=192
192×(1ー1/3)=128  答え128ページ

 

 

これら『抽象』を理解するために、図や表に置き換えて『具体』を持たせてあげると分かりやすくなります。
優秀なお子さんであればある程、自分で抽象的な概念を具体数に置き換えて考えます

 

抽象問題は、何も「割合」に限った問題ではありません。

小学1~3年では「時刻と時間」

4年生では「概数」、5年生は「倍数と約数」「割合」

6年生の「速さ」「食塩水の濃度」「比」「場合の数(確率)」

等、多くの生徒がつまずく単元があります。

中学に入っても同様で、

「方程式の活用(文章題)」「関数の活用」「証明」「確率」等、様々な単元があります。

 

子どもたちにとって、

この『抽象』を『具体』に置き換て考える力はとても大切です。

問題内容が理解できるばかりか、思考力も伸び、一段と成績も上がります

言い換えると、

算数の勉強は、計算だけ出来てもだめなんですね。

抽象問題の克服が大事で、苦手と感じるお子さんは分からなくなる前の早い段階から適切な指導を受けられることをお勧めいたします。

 

何故なら、

小学校高学年は、お子さんの『抽象的思考力』が発達する学年でもあるからです

同時に、

出来る子と出来ない子の学力格差が拡大する学年でもあるのですね。