小学6年生の国語の教科書で、宮沢賢治の「やまなし」を勉強します。
短い童話ですが、
賢治らしい世界観にあふれた作品ですね。
「やまなし」の冒頭の言葉は、
小さな谷川の底を写した、二枚の青い幻灯です。
この二枚の青い幻灯とは、
「日の光」と「月の光」のことを指していて、カニたちの住む川底に日の光や月の光が差しこむ舞台を設定し、読む者を美しく夢のような風景に誘っています。
また、
「5月」の章では、お父さんカニと子どもたちが、カワセミに食べられたお魚の話をする場面があります。
青くてね、光るんだよ。はじが、こんなに黒くとがってるの
カワセミを端的に表現した1文ですね。
色鮮やかな色彩を描くことで、やまなしの作品に色とりどりの命を吹き込んでいます。
賢治の童話には自然や冒険、友情、そして教訓が詰まっていて、大切なことを楽しみながらやさしく教えてくれます。
子どもたちには、
賢治の言葉の豊かさ、感性の豊かさをたくさん感じ取ってもらいたいですね。