塵も積もれば「山」となる-消しゴムについてー

塾の授業が終わると、生徒は自分の持ち物を片づけて帰ります。
中には感心な生徒もいて、消しゴムの残りをゴミ箱に捨てて帰る子がいます。こういう生徒は身の回りもきちんと整頓をして勉強に臨んでいますので、成績も当然上がってきます。
それとは逆に、
帰った後の机には、消しゴムの残りが「山」のようになっている生徒がいます。

この消しゴムの使い方で、生徒の学力を測ることができます。
消しゴムの残りが多い生徒は、学力が伸ない生徒です。
例えば
数学の計算問題で間違ったりすると、いきなり全部を消して、やり直したりしています。
もっとひどい生徒は、途中式を書いたり消したりと、何度も同じことを繰り返します。
当然、そのたびに消しゴムの残りが増えていきます。
こうした生徒は、やり直した結果、正答にたどり着いていればいいのですが、そうでないことの方が多いです。

私が問題視するのは、
間違った筆算を自分がどこで間違ったのかを検証せず、全部を消してしまう。
しかも、同じミスを何度も繰り返していることに気がついていない。
結局のところ、時間の無駄である。
ということなのです。

間違った筆算を残しておけば,どこで間違えたのかが検証できるし、自分のミスを客観視することができます。
そうしたことを繰り返し勉強することで、ミスを減らし、スピードアップを図り、正答率を上げていくことができるのです。
学力を伸ばしたいのであれば,絶対にやってはいけないことなのです。

消しゴム1つにしても、工夫次第で学力の向上につなげていくことができるのです。